大学生活の時の速さ、私もここ最近特に感じている。
授業が始まっては試験が近づき、試験が終わると長期休み。でも気づいたら新学期。
大学ではこれを8回繰り返し、その間に様々なイベントを経験していく。
読了後、種々のイベントを思い出してみたが、色褪せ、曖昧に感じられた。
事実と結果はなんとなく覚えているが、その時の空気感や感情は全く思い出せない。
大学4年でこの状態だと社会人になる頃にはどんな記憶が残っているのか、逆に気になるものである。
ブラザー・サンシスター・ムーンの内容を簡潔に箇条書きで説明すると以下の通りである。
- 主人公は高校からの友人たちで、同じ大学に進んだ3人の男女
- 3つの章から成り立ち、3人の大学生活を社会人になった今もしくは大学生の時から描いている
細かい内容については読んでもらえるとありがたい。
最初に述べたが、大学4年になるまでに様々な人々とイベントを通過してきたはずなのに、
記憶にあるモノは今と少なからず結びつきの残っているモノだけである。
私が大学生活で何をやってきたのか、卒論とA4数枚であっさりまとまってしまいそうである。
そんな何かしなければならないという焦燥感を感じながらも、
結局いつも通り大学で研究を続け、バイトに行き、スキマ時間にゲームする。
似た生活がずっと続いていく。
ただ今の生活に居心地の良さを感じており、大きな不満もない。
だからこの先の記憶に強く残るような何かをわざわざ求めたりしないだろう。
とても馴染みのある大学生活が描かれていて、共感が強かった。
また舞台が早稲田大学であることも共感が強い要因である。
文学部のアクの強そうな感じ、理工学部の真面目そうな感じ。
大学周辺に古本屋が多かったり、新歓コンパが歌舞伎町だったり。
早稲田大学とわかるようにしっかり描かれていた。
次の月曜日、古本屋で次読む本を見つけようと思う。